表1 癌性疼痛の成り立ちと対処法の概略
成 因 |
神経ブロック |
薬物療法 |
その他 |
1. 組織・臓器内圧の上昇による痛み |
○ |
○ |
△ |
2. 神経の圧迫による痛み |
◎ |
○ |
△ |
3. 近隣組織・臓器への浸潤による痛み |
○ |
◎ |
△ |
4. 骨への転移による痛み |
◎ |
○ |
△ |
5. 脳・脊髄への転移による痛み |
× |
△ |
× |
6. 不安から来る痛み |
× |
◎ |
△ |
7. 二次的な痛み |
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骨吸収に伴う骨折や骨変形による痛み |
◎ |
○ |
△ |
消化管の通過障害に伴う痛み × △ × |
× |
△ |
× |
血管・リンパ管などの閉塞に伴う痛み |
○ |
○ |
○ |
寝たきり状態から来る痛み |
◎ |
○ |
○ |
- 「神経ブロック」には、局所麻酔薬使用、神経破壊薬(高周波熱凝固を含む)使用によるものがあり、また硬膜外オピオイド、経皮的コルドトミー、後根進入部破壊術や下垂体破壊術、脊髄刺激装置埋込み術も含まれる。
- 「その他」には理学療法(皮膚刺激法、運動療法、逆刺激療法、経皮的電気刺激療法、鍼療法など)や精神・心理・社会的療法(心理社会的介入法、リラクゼーション法とイメージ法、意識拡散法と再構成法、患者の教育、心埋療法と構造的支持、催眠術、精神面のカウンセリング、同病者支援グループなど)がある。
- これらは大まかな目安で、◎ 特に有効、○有効、△ 時に有効、× 無効。